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アデレードのワイナリー&ワイン産地ガイド|おすすめ産地と選び方

執筆者の写真: Natsumi Matsuda
Natsumi Matsuda
2024年9月6日
読了時間: 9分

更新日:9月23日

「アデレードでワイナリーに行きたいけれど、どのエリアを選べばいい?」


実際にワイナリーツアーをご案内していると、とてもよく聞かれる質問です。


アデレードの魅力のひとつは、街から少し車を走らせるだけで、世界的に有名なワイン産地へ行けること。


バロッサ・バレー、アデレード・ヒルズ、マクラーレン・ヴェイル。さらに足を延ばせば、クレア・バレー、クナワラ、ラングホーン・クリークなど、本当にたくさんの選択肢があります。


ただ、同じ南オーストラリアでも、造られているワインも景色も、ワイナリーの雰囲気もかなり違います。


私はアデレードを拠点に日本からのお客様をワイナリーへご案内していますが、「有名だからとりあえずバロッサ」と決めるより、好きなワインや行ってみたいワイナリーから産地を選ぶ方が、満足度はずっと高いと思っています。


この記事では、アデレード在住のJSA認定ワインエキスパートとして実際に現地をご案内している視点から、それぞれのワイン産地の特徴と、私ならどんな方におすすめするかをご紹介します。


まずは結論。どのワイン産地を選ぶ?


ざっくり選ぶなら、


力強いShirazや「オーストラリアらしいワイン」を楽しみたい→ Barossa


ChardonnayやPinot Noirなど冷涼地のワインが好き→ Adelaide Hills


Shirazに加えてGrenache、Sangiovese、Fianoなど地中海系の品種を楽しみたい→ McLaren Vale


Rieslingが好きで、一日じっくりワインを楽しみたい→ Clare Valley


Cabernet Sauvignonが大好きで、ワイン目的の旅行をしたい→ Coonawarra


有名産地とはちょっと違う南オーストラリアワインを飲んでみたい→ Langhorne Creek


では、それぞれ詳しく見ていきましょう。


バロッサ|初めてなら一度は訪れたい南オーストラリアを代表するワイン産地


初めてアデレードを訪れるワイン好きの方から「一日だけならどこがおすすめですか?」と聞かれた場合、一番最初に候補に上がるのがBarossaです。


特に有名なのがShiraz。


熟した果実味と豊かなボディを持つ力強いShirazは、やはり一度は現地で飲んでほしいと思います。


ただ、Barossaの面白さは「濃いShiraz」だけではありません。


古いブドウ畑、家族経営の生産者、昔ながらのワイン造りを残すワイナリーから世界的なプレミアムワインまで、一日の中でまったく違うタイプの造り手に出会えます。


私がおすすめしたいワイナリー


Rockford Wines(ロックフォード)


私がBarossaをご案内するとき、かなりの確率でお連れするワイナリーです。


近代的な巨大ワイナリーとは対照的に、昔ながらのBarossaのワイン造りを今に残しているのが面白いところ。


Basket Press Shirazはもちろん、オーストラリアらしいSparkling Shirazもぜひ試してほしいワインです。


Yalumba(ヤルンバ)


1849年創業の歴史あるワイナリー。


ここはワインだけでなく、建物、庭、そして敷地内の樽工場まで含めて「ワイナリーに来た」という体験ができる場所です。


庭も本当にきれいで、夏には木に野生のフクロウが来ていることもあります。


Wine JoyのグループツアーではHahndorfからBarossaへ入り、最初のワイナリーとしてYalumbaを訪れることが多いのですが、初めてBarossaへ来たときの「ワインカントリーに来た!」という感じを味わうにはとてもいい場所だと思っています。



Seppeltsfield(セッペルツフィールド)


長いヤシ並木で有名ですが、ここでぜひ知ってほしいのはTawnyの歴史。


100年以上にわたってワインを樽で熟成させるCentennial Cellarは、Barossaの長い歴史を実感できる場所です。


Wine Joyのグループツアーでは最後に訪れることが多く、テイスティングだけでなく、お土産を見たりしながら一日を締めくくるのにも向いています。


Eden ValleyってBarossaとは別なの?


ここは少し分かりにくいところです。


ワインの地理では、大きな「Barossa」というZoneの中に、Barossa ValleyとEden Valleyという2つのRegionがあります。


Eden Valleyは標高が高く、Barossa Valleyより冷涼。Rieslingなどでも有名です。


ただ、実際にワイナリー巡りをする場合、私はEden ValleyをBarossaとは別の「一日観光エリア」として考えることはあまりありません。


Eden Valleyのブドウを使っていてもCellar DoorやワイナリーはBarossa Valley側にある生産者もありますし、Barossaでは複数のエリアや畑のブドウを使ってワインを造ることも珍しくありません。


そのため「今日はBarossa Valley、明日はEden Valley」と分けるより、飲みたいワインと行きたいワイナリーからルートを組む方が現実的です。


ただし、Eden Valleyまで足を延ばしてでも訪れたい代表格がHenschke(ヘンシュケ)。


Hill of Graceをはじめ、オーストラリアを代表するワインを造るワイナリーです。


Henschkeは通常のBarossa中心部からさらに移動するため、Wine Joyではグループツアーではなく、基本的にご希望をいただいたプライベートツアーでご案内しています。


もうひとつ面白いのがIrvine Wines。


Merlotで知られる生産者で、「オーストラリア=Shiraz」のイメージとは少し違うワインを飲んでみたい方には面白い選択肢です。



アデレード・ヒルズ|冷涼地のChardonnayを飲むなら


アデレード市内から比較的近く、私自身も好きな産地のひとつがAdelaide Hillsです。


標高が高く冷涼なので、Barossaとはワインのスタイルがかなり違います。


Chardonnay、Sauvignon Blanc、Pinot Noirなどの冷涼地品種が好きな方には特におすすめ。丘陵地帯の景色もきれいで、Hahndorfなどと組み合わせられるのも魅力です。


Shaw + Smith(ショウ・アンド・スミス)


Adelaide Hillsを代表する生産者のひとつ。


共同創業者のMichael Hill Smithは、1988年にオーストラリア人として初めてMaster of Wineの資格を取得した人物。Sauvignon Blancで有名ですが、ChardonnayやShirazもぜひ飲んでほしいワインです。


テイスティングも落ち着いた雰囲気で、Adelaide Hillsのワインをじっくり楽しみたい方にはおすすめです。


Tapanappa(タパナッパ)


もうひとつ、ワイン好きの方におすすめしたいのがTapanappa。


ここではぜひChardonnayを飲んでほしいです。


Brian CroserはPetalumaを創業し、Adelaide Hillsの冷涼な気候に早くから注目してきたオーストラリアワイン界の重要人物。Piccadilly ValleyのTiers Vineyardは1979年に植樹されました。


また、Brianの娘Lucyの夫Xavier BizotはChampagne BollingerのBizot家出身。LucyとともにAdelaide HillsでDAOSAというスパークリングワインも造っていて、Croser家のワインのストーリーも面白いところです。


マクラーレン・ヴェイル|いま改めて面白いのはGrenache


アデレードの南に位置するMcLaren Vale。



昔からShirazの産地として有名ですが、近年あらためて評価されているのがGrenacheです。


McLaren Valeには樹齢100年を超えるものを含め古いGrenacheの畑が残っていて、以前は酒精強化ワインやブレンドに使われることも多かった品種が、現在では単一品種の上質なワインとして注目されるようになりました。


重くパワフルな赤だけではなく、香りが華やかで、赤い果実やスパイスを感じるエレガントなGrenacheも多く、「McLaren Valeってこんなワインも造るんだ」と感じてもらえると思います。


Coriole Vineyards(コリオール)


私がおすすめしたいワイナリーのひとつ。


GrenacheやShirazに加えて、McLaren Valeで早くから取り組んできたSangioveseなどイタリア品種も楽しめます。


景色も本当にきれいでレストランもあるので、ワインを楽しみながらゆっくりランチをしたい方にもおすすめです。


Yangarra Estate Vineyard(ヤンガラ)


Grenacheをしっかり飲みたいならYangarra。


Grenacheをはじめローヌ系品種に力を入れていて、古木から造られるワインもこの地域の現在のGrenacheの面白さをよく表しています。


派手な観光施設というより、ワインそのものを目的に訪れたい場所です。


ワイン好きならBekkersも


もう一段ワインにこだわりたい方にはBekkers Wine(ベッカーズ)もおすすめです。


McLaren ValeのGrenacheとShirazを高いレベルで表現する造り手で、特にGrenacheは、この地域がなぜ今Grenacheの産地として注目されているのかを感じられる一本。


「有名な観光ワイナリーより、本当にいいワインをじっくり飲みたい」という方をお連れしたい場所です。


クレア・バレー|片道約2時間、それでもRiesling好きなら行く価値あり


Clare Valleyは、私自身とても好きなワイン産地です。



アデレードから車で片道約2時間。BarossaやAdelaide Hillsより明らかに遠いので、ワインを目的に一日かけて訪れる場所だと思っています。


でも、Rieslingが好きなら話は別。Clare ValleyのRieslingは素晴らしく、わざわざ足を延ばす価値があります。


Clare Valleyでは、Riesling Trailを自転車で巡りながらワイナリーを訪れることもできます。


そしてClare Valleyで知っておいてほしいのが、有名な生産者だからといって、いつでもCellar Doorへ行けるとは限らないこと。


代表的なのがGrosset Wines(グロセット)です。


Polish HillやSpringvaleのRieslingで知られていますが、Cellar Doorは通年営業ではなく期間限定。Grossetを目的に行く場合は、必ず事前にその年の営業期間を確認することをおすすめします。


一方、旅行者にとってありがたいのがJim Barry Wines(ジム・バリー)。


Cellar Doorがあり、RieslingだけでなくShirazやCabernetなどClare Valleyのさまざまなスタイルを楽しめるので、初めて訪れる方にも組み込みやすいワイナリーです。


ClareにはWendoureeのように非常に評価の高い生産者もありますが、すべての有名ワインが観光客向けのCellar Doorを持っているわけではありません。


だからClare Valleyは、実際に訪問できるCellar Doorを確認してからルートを組むことが特に大切な産地です。


さらに足を延ばすなら|CoonawarraとLanghorne Creek


Coonawarra|Cabernet Sauvignon好きなら一泊で


Cabernet Sauvignonが好きなら、ぜひ知ってほしいのがCoonawarra(クナワラ)。


Terra RossaとCabernet Sauvignonで知られる、南オーストラリアを代表する銘醸地です。


Wine JoyでもCoonawarraへのご案内はできますが、アデレードからかなり距離があるので、私は日帰りではなく一泊をおすすめしています。


せっかくここまで行くなら、PenolaやCoonawarra周辺に泊まり、急がずゆっくりワイナリーを楽しんでほしい。


Cabernet Sauvignonが大好きで、「今回はワインが旅の目的」という方にはぜひ候補に入れてほしい場所です。



Langhorne Creek|知名度は低いけれど面白い産地


Langhorne Creek(ラングホーン・クリーク)は、BarossaやMcLaren Valeの影に隠れて、日本ではほとんど知られていない産地です。


Cabernet SauvignonやShirazが中心ですが、個人的にはMalbecも面白いと思います。


昔から良質なブドウの供給地でもあり、産地名自体はあまり知られていませんが、「有名どころとは少し違う南オーストラリアワインを飲んでみたい」という方には面白い選択肢です。


結局、ワイナリーは一日何軒くらいがおすすめ?


ワイナリーを調べていると、「せっかくだから5軒、6軒行きたい」と思ってしまうかもしれません。


でも、実際にツアーをご案内していて私がおすすめするのは、一日3〜4軒程度です。


テイスティングだけでなく、造り手の話を聞いたり、建物や畑を見たり、ランチを楽しんだり。


せっかく南オーストラリアまで来るなら、スタンプラリーのように数を回るより、


「今日飲んだ中では、ここが一番好きだった」


と思えるワイナリーを見つけてほしいと思っています。


そして意外と重要なのがルートです。


地図では近く見えても移動に時間がかかったり、予約時間との組み合わせが難しかったりします。


「Barossaに行きたい」だけではなく、


「Pinot Noirが好き」「Henschkeには絶対行きたい」「有名ワイナリーと小さな生産者を両方見たい」「ワイン初心者なので景色やランチも楽しみたい」


そんな希望から一日を組み立てる方が、結果的に面白いワイン旅になります。


アデレードから日本語でワイナリーを巡るなら


Wine Joyでは、アデレード発の日本語ワイナリーツアーをご案内しています。


グループツアーではBarossaを中心に、プライベートツアーではBarossa、Adelaide Hills、McLaren Vale、Clare Valley、Langhorne Creek、そして一泊でCoonawarraなど、ご希望や好きなワインに合わせてルートをご提案しています。


「どの産地に行けばいいか分からない」という段階でも大丈夫です。


好きなワイン、行ってみたいワイナリー、旅行の日程を教えていただければ、それをもとに一日のルートをご提案します。






 
 
 

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