【番外編・ロードトリップ記】念願のCoober Pedy(クーバーペディ)へ行ってきた②
- Natsumi Matsuda

- 6月14日
- 読了時間: 5分
■ 3日目:ここは火星かマッドマックスか。地下に潜むSFの世界
この日は丸一日、Coober Pedyの市内を観光しました。
街の大部分が地下に隠れているため、地上から見るとその全貌がまったく掴めません。地上を見渡せば、錆びついたトラックや無骨な採掘機械が点在する、さながら映画『マッドマックス』の世界(実際にロケ地)。「ここは火星です」と言われても誰も疑わないような、SFチックな景色が広がっています。
まずは「Old Timers Mine」を訪れ、この街の根幹であるオパール採掘の歴史を見学しました。1900年代初期から現在に至るまでの過酷な採掘方法や、当時の地下生活の様子が学べる場所です。

今でも街の主産業はオパールですが、近年の燃料高騰などで採算はかなり厳しいとのこと。「一攫千金を夢見てやってきて、夢破れて去る人が大多数」というガイドさんの言葉が胸に響きます。それでも世界50カ国以上から多様な人々が集まる、国際的な採掘の街です。
■ 子どもより大人がガチになる?「人間スキャナー」爆誕のオパール掘り
午後は、一般に開放されている公共の採掘エリア(Noodling area)へ。
工具の使用は禁止されているため、ひたすら手作業で石をひっくり返しながら掘り進めます。
そこでふと「サングラス越しだと、鉱物がキラッと光って見える」という謎のライフハック(?)に気づいてしまいました。そこからは、私の目が完全に“人間スキャナー”状態に。光るポイントを見つけてはガシガシ掘り返すモードに突入です。
見つかるもののほとんどはただのガラス片ですが、運良くオパールの原石らしきものも発見!
二束三文でしょうが、ちょっと嬉しい。
興奮した身体を冷ますように、その後は静謐で不思議な空気が流れるセルビア系の地下洞窟教会へ。暗闇の中に浮かび上がる彫刻が美しく、Coober Pedyならではの神秘的な空間でした。

ちなみにこの街、レストランが数軒しかないので、2泊もすればほぼ制覇できる規模感です。
興味本位で覗いた地元のボトルショップ(酒屋)では、アデレードとほぼ変わらない品揃え&価格でワインが売られていたのは驚きました。物資の輸送コストがかかるアウトバックでこの価格を維持しているのは、ワイン大国の意地でしょうか笑
■ 4日目:白い神秘「Lake Hart」と、運命の出会いがあった「Woomera」
翌朝、出発直前に「もう一回だけ掘りたい!」という子どもたちの熱いリクエストに応え、最後のオパール掘りへ。それぞれ数個ずつ“それっぽい石”を自力で見つけ、満足してくれました。
ここから一気に南へ、復路がスタートです。
Stuart Highwayを走っていると、突如として目の前に巨大な光を放つ湖が現れたので車を止めました。「Lake Hart(ハート湖)」です。

たまたま条件が重なったのか、あのボリビアのウユニ塩湖のような美しい鏡面世界が広がっていました。オーストラリアに、こんな神秘的な景色が隠されていたとは……。もっと観光資源として世界に知られてもいい、隠れた名所です。
その後、軍事施設のある歴史的な町「Woomera(ウーメラ)」へ。
実はここ、日本の小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル回収地としても有名な場所(現地に行って知りました汗)

ここのカフェテリアで、偶然働いていた日本人ワーキングホリデーの女性と出会いました。「2週間僻地で働いて、1週間休む」というアウトバック特有の派遣スタイルで来ているそう。
「ここで日本人に会ったのは初めて!」とお互いにテンションが上がり、連絡先を交換して長話に。
そして、この偶然の出会いが、この後で私を救ってくれることに・・・
■ 5日目:緑豊かなMelroseへの寄り道、そして旅の奇跡
最終日はひたすらアデレード方面へ。往路と同じルートを戻るのもつまらないので、少し内陸の「Flinders Ranges(フリンダース山脈)」の麓にある小さな町、Melrose(メルローズ)に寄り道しました。
Mount Remarkableの麓に位置し、トレッキングやマウンテンバイクを楽しむ人々が集まる緑豊かな美しいエリアです。
今回はカフェランチのみの滞在でしたが、雰囲気の良い地ビールのMicrobrewery(醸造所)もあり、「次は絶対にここでキャンプをしよう」と心に誓いました。

さて、ランチを終えて「少し山歩きでもしようか」と車を降りた瞬間、背筋が凍る事実に気づきます。
「ホテルにお気に入りのダウンジャケットを忘れてきた……」
気づいた時には、すでに取りに戻るには絶望的な距離。
途方に暮れながらダメ元で、前日にWoomeraで出会ったワーホリの彼女に連絡を入れてみました。すると驚いたことに、「ちょうど来週アデレードに戻るので、宿に寄って回収して持っていきますよ!」との神対応が……!
広大なアウトバックの真ん中で繋がった、一期一会の縁にまさかこんな形で救われるとは。人の温かさが身に染みた、最高の旅の締めくくりとなりました。
(彼女にはアデレードで、私が厳選した極上のワインをご馳走すると固く誓いました。笑)
■ 総走行距離1,750kmを振り返って
久しぶりの4泊5日、総走行距離約1,750kmのロングドライブ。
決して快適な環境ばかりではありませんでしたが、オーストラリアという土地の圧倒的なスケールの大きさと、そこに生きる多様な人々の姿を肌で実感する旅でした。
さて、リフレッシュも完了したところで、今週からまたワイナリーツアーの日常に戻ります!
皆さんも南オーストラリアにお越しの際は、ぜひワイナリー巡りのついでにアウトバックにも立ち寄ってみて下さい。


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