【番外編・ロードトリップ記】念願のCoober Pedy(クーバーペディ)へ行ってきた①
- Natsumi Matsuda

- 6月12日
- 読了時間: 4分
ワイン好きが高じてワイナリーツアー会社を始めた私ですが、実は学生時代にはバックパッカーとして世界を旅し、オーストラリア移住後も各地を車で巡ってきた、生粋の旅好きでもあります。
今回はいつものワインブログとは少し趣向を変えて、先日家族で訪れた「Coober Pedy(クーバーペディ)」へのロードトリップ紀行をシェアさせてください。

地下の洞窟に人々が暮らす街として知られるCoober Pedy。日本でもメディアで取り上げられることが多いので、ご存じの方もいるかもしれません。
6月のオーストラリアは観光のオフシーズン。私のワイナリーツアーも例年この時期は落ち着いており(5月はGWのおかげで最高売上を記録しました。ありがとうございます!)、去年の経験から「旅行するなら今しかない」と決めていました。3連休に合わせ、約4ヶ月前から綿密に計画。今回は金曜日もお休みをいただき、木曜の夜から出発するスケジュールです。
1日目:アデレード → Port Augusta泊
まずはアデレードから車を約3時間走らせ、中継地であるPort Augusta(ポートオーガスタ)へ。
この日は直前まで政府関係のパーティにお呼ばれしていたこともあり、出発がすっかり遅くなってしまいました。そのため、1日目はひたすら移動のみで終了です。
2日目:いよいよアウトバックへ突入。しかし……
朝一番に給油を済ませて出発。ここから目的地Coober Pedyまでは約540km、およそ5時間の道のりです。
Stuart Highwayに入った瞬間、景色は一変して完全なるアウトバックへ。同時にスマホは圏外になり、Google Mapも沈黙。途中の休憩地点として目星をつけていた「Glendambo(グレンダンボ)」の位置すら分からなくなってしまいました。
「まあ、一本道だしそのうち出てくるでしょ」と楽観的に進んだ結果、気づけばその街を20kmも通り過ぎていることが判明……。他に立ち寄れる街もなさそうなので、仕方なく道端に車を止め、即席のランチ休憩にすることに。
しかし、そこでさらに恐ろしい事実に気づきます。
「ガソリンの減り方が、明らかにおかしい」
いつもなら満タンで800km以上は余裕で走るハイブリッド車なのに、300km走った時点で既にタンクは半分以下。原因は、屋根に取り付けたルーフキャリアの空気抵抗でした。まさかここまで燃費に影響を及ぼすとは……。
慌てて荷物を車内へ移し替え、冷や冷やしながらのドライブ。最終的には、Coober Pedyの街が見えるか見えないかというタイミングでガソリンの警告ランプが点灯しました。あと20km目的地が遠かったら、完全にアウトバックの真ん中で立ち往生です。
「アウトバックに行くなら予備のガソリン缶を積んでいけ」という鉄則の意味を、身をもって実感した瞬間でした。
Kanku-Breakawaysで出会った、極上の夕日と星空
Coober Pedyに無事到着後、息つく暇もなく「Kanku-Breakaways Conservation Park」へ。
夕日の時間に合わせて多くの旅人が集まっており、まるでウルルのように、皆さん思い思いにグラスを傾けながらサンセットを待っています。

私もアデレードから持ってきたワインとホテルから拝借してきたグラスで、夕日に乾杯🥂
刻一刻と色を変えていく地平線——深いオレンジから紅、そして紫へと染まっていく空に、グラスの中のワインがきらきらと反射して。言葉を失うほどの美しさでした。こんな景色の中で飲むワインは、銘柄なんてどうでもよくなります。ただ、その瞬間に存在できることが、もうそれだけで最高のペアリングです。
太陽が沈んだ後に広がったのは、息をのむような満天の星空。

ついでに、ディンゴ(野生の犬)の侵入を防ぐ世界最長のフェンス「Dingo Fence」も見学。実物は想像以上にシンプルで、「あ、これが……?」という拍子抜け感もまた旅の醍醐味です。

地下の宿「Dugout(ダグアウト)」の居心地
この日の宿は、Coober Pedy名物の地下住居。

「地下」というよりは、丘の側面に横穴を掘って造られたような不思議な構造です。
一歩中に入ると、外の過酷な気候が嘘のように快適。夏は50℃を超えることもある地域ですが、この「Dugout」の中は年間を通して約22℃に保たれるのだそう。
かつて訪れたトルコ・カッパドキアの洞窟ホテルを思い出しましたが、あちらの荒々しい岩肌に比べ、こちらは壁が綺麗に塗装されていて、より温かみのある生活感が印象的でした。心配していた水もクセがなく、普通に飲めてひと安心。
トラブル続きの幕開けでしたが、アウトバックの洗礼も含めて最高のスタートです。次回は街の探索と、まさかのオパール発見劇についてお届けします。


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